【明治10年(1877年)】
日比谷健次郎と加藤翠渓は、明治10年(1877年)に日本初の和独辞書『和獨對譯字林』 を発行し、我が国における和独辞書の先駆者※である。
前身はヘボンの『和英語林集成』 第二版で、 これに1419語を追加し、2万4368語を収録した辞書である。
※石本岩根 『愛書』 第二集 (昭和9年・1934年)

【内扉】
左側には本の題名を中心に、右に校訂者のルドルフ・レーマン、左に発行者の健次郎と翠渓の名を記されている。
右側にはドイツ語による表題「JAPANISCHEN UND DEUTSCHEN SPRACHE」(日本とドイツの言語)がある 。
レーマンは当時、欧学舎(京都)教員であったドイツ人教育者で、後に東大、開成などでドイツ語を教えた。また製紙業にも関わっていた人物である。
この辞書については後にコラムで詳しく述べる。
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